香りのよい香木はいろいろありますが、沈水香木と言って木が傷などに対する防御作用で樹脂を分泌して、木の比重が重くなって水に沈むほどになった物があります。
その中でも最高の品質の物は伽羅と呼ばれています。伽羅の香りは古来より例えようもなく素晴らしい物と讃えられ、その香りは邪気を払い、穢れを遠ざけ、人の心を静かに整え、高みへと導くと言われています。
お香としてもその高貴な香りから伽羅は貴重で高価なものとして取り扱われて来ました。
お線香に調合されたものは火をともすたびに供養される方はもちろん供養する方の心を癒し、穏やかな気持ちに導いてくれます。
ご先祖様の供養はとても大切なことです。広々とした一軒家でしたら、仏壇を置くスペースもお線香の香りもそれほど気にならないでしょう。しかし、昨今は賃貸マンションでの生活が当たり前になっています。
そこで、スタイリッシュな仏壇や、香りの気にならないお線香の種類が増えてきていることはご存知ですか?開閉できる棚付きのものや、いわゆるお線香の香り、ではないようなアロマ系の香りなんかも増えているのです。このようなものでしたら、狭いマンションでも抵抗なく、いつまでもご先祖様と一緒に暮らすことができるのではないでしょうか。
仏壇にお供えするお線香を買うのに便利なサイトがあります。それが薫りSHOPです。贈答用のお線香、渦巻き線香を販売しています。
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お線香の逸品といえば、白檀です。お線香をつくる際に白檀の粉末(香料)を練りこんで作られます。含まれる量によってお値段が変わりますが優しい甘い匂いがします。白檀は、インド原産の高貴な香木のことで甘い香りがします。
英語ではサンダルウッドと呼ばれ蒸留して取ることのできるオイルは、主成分がサンタロールという殺菌効果や利尿作用の薬効成分があることが知られていて薬用にも利用されています。
仏教では仏像・お数珠など仏具にも利用されていますがアロマオイルも有名で「気分の薬」として爽快感を与えるとされています。白檀はインドのマイソールで産出される老山白檀というものが最高級品とされています。
扇子の材料に白檀などの香木が使われている場合、扇ぐと風に乗って上品な香りを感じ取ることができます。しかし長く使っていると材料となった香木の香りが徐々に薄れてきますので、同じ香りのお線香などを利用して香りを再び付けることができます。
アロマオイルや香水では、扇子の材質に影響を与えてしまうこともあり、お線香を使って焚き染めるのがおすすめです。使わない時に側に置いておくだけでも、ほのかに香りが移ります。
お線香の香りも近年は様々な種類があり、同じ香木を使っていても産地によって少しずつ香りの特徴が違います。
線香は多くのデザインがあることがあげられます。
その中でも一般的なものとして知られているのは、スティック状の形をした線香で、長さで燃焼の時間が違ってきます。仏壇やお墓などに使用する場合には、その時間に合わせ長さを選択することができます。
また、その形状の特性ではじめから終わりまで、同じように香ることが特徴としてあげられます。円錐型と呼ばれているデザインについては、下にいくほど面積が広がっていきますので、香りが少しずつ強くなる形状になっています。このタイプは短い時間で香りを楽しみたい場合に使用できます。
お線香に関わる礼儀をご紹介します。知らないと恥をかいてしまうこともありますので、そこまで難しいものはありませんのでしっかり覚えてください。
まずお線香の本数ですが、元々仏様とお話をするという意味が込められているため、仏・法・僧に対してそなえるものとして、3本が一般的です。
消し方ですが、息で消してしまう人をたまに見かけますが、間違いです。作法的には炎を手であおいで消します。なぜ息で吹き消してはいけないのかというと、神様の前で人間の息を吹きかけるということが不作用とされているためです。また墓参りの際は香りがしないタイプを使う人が多いですが、折角なので香りがいいものをチョイスしてみてください。
日本人にとって線香の存在は欠かせない文化であり、日本人の心を表すものとしてもイメージされています。特に仏事に用いられることが多く見かけられ、通夜や葬式の際には故人への願いが込められたり、故人の食べ物として考えられたりしています。
また仏事以外にも、渦巻き状になっている蚊取り線香や、インテリアに多く取り入れられるお香など、様々な形状や目的を持つものが市場にも出回っており、よりカジュアルに取り入れられるようになっています。
ローズやラベンダーなどの香りが取り入れられているものもあり、選択肢が広がっています。